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トランプはなぜ勝利したのか?④
覇権国家アメリカの国益!
アメリカは沖縄をどう捉えているのか?

倉山満によるアメリカ大統領『トランはなぜ台頭したのか アメリカが覇権国家でいられる理由』 トランプが大統領にまでなりあがったアメリカの現状とは!シリーズ④

ソ連崩壊までの過程、日本が敗戦国になった理由!

 では、ここで歴史のおさらいです。
 日本では1989年のマルタ会談で冷戦が終わったとなっていますが、実際は、1989年から91年までが本番で、アメリカ以下、イギリス、フランス、西ドイツの西側陣営がソ連に総力戦を挑みました。
 総力戦を自らの総力を出しきることと勘違いしているとソ連崩壊は理解できません。
 もう東ドイツ以外、東欧諸国を全部潰したから、あとは本体だけだと、レーガン、サッチャー、ミッテラン、コールと正気のリーダーが結束して、敵の総力を潰した総力戦です。  
  ソ連というのは大国なのに、軍事力を使わないで滅ぼされた最初の国と言っていいでしょう。
 このようにアメリカ一国ではないものの、西側陣営の団結によって、冷戦はやり遂げました。
 ついでに言うと、冷戦で日本と韓国は敗戦国です。
 第一次世界大戦でロシアが敗戦国であるように、勝ち組にいながら負けています。
 プロパガンダとして「勝った、勝った」と言うべき意義は理解できるものの、歴史的事実としては、日本と韓国は明らかな敗戦国です。
 敗戦国であることが決定的になったのは1991年、ソ連崩壊後の湾岸危機、湾岸戦争を同時並行でやっている時期です。
 そして敗戦国という自覚のなさが1994年の北朝鮮危機という東アジア最大の危機に繫がっています。
 このときに金泳三(キムヨンサム)と細川護熙が「基地を貸さない」という愚かな決断をし、クリントンの北朝鮮への空爆を止めました。
 その結果、北の核武装を完全に容認する形になってしまいました。
 そして、今に至ります。
 この知識を踏まえて、明日はアメリカの対日政策を見ていきましょう

※2016年7月に刊行された『大間違いのアメリカ大統領』より

 

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倉山 満

くらやま みつる

憲政史研究家

1973年、香川県生まれ。憲政史研究家。

1996年、中央大学文学部史学科国史学専攻卒業後、同大学院博士前期課程を修了。

在学中より国士舘大学日本政教研究所非常勤研究員を務め、2015年まで日本国憲法を教える。2012年、希望日本研究所所長を務める。

著書に、『誰が殺した? 日本国憲法!』(講談社)『検証 財務省の近現代史 政治との闘い150年を読む』(光文社)『日本人だけが知らない「本当の世界史」』(PHP研究所)『嘘だらけの日米近現代史』などをはじめとする「嘘だらけシリーズ」『保守の心得』『帝国憲法の真実』(いずれも扶桑社)『反日プロパガンダの近現代史』(アスペクト)『常識から疑え! 山川日本史〈近現代史編〉』(上・下いずれもヒカルランド)『逆にしたらよくわかる教育勅語 -ほんとうは危険思想なんかじゃなかった』(ハート出版)『お役所仕事の大東亜戦争』(三才ブックス)『倉山満が読み解く 太平記の時代―最強の日本人論・逞しい室町の人々』(青林堂)『大間違いの太平洋戦争』『真・戦争論 世界大戦と危険な半島』(いずれも小社刊)など多数。

現在、ブログ「倉山満の砦」やコンテンツ配信サービス「倉山塾」(https://kurayama.cd-pf.net/)や「チャンネルくらら」(https://www.youtube.com/channel/UCDrXxofz1CIOo9vqwHqfIyg)などで積極的に言論活動を行っている。

 

 

 

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